安心典礼 今月(6月)のお話

~水無月~

今年もそろそろ梅雨の時期を迎えようとしています。緊急事態宣言の解除されて、徐々に人々の動きや経済活動が動き出し始めました。まだまだ油断は出来ない状況です。今月のお話ですが、6月は仏教関連の祭事は無いので、この季節に関する事柄に関してを書きたいと思います。

6月のことを昔の呼び名で『水無月』といいますが、梅雨の時期なのに、水が無いとは・・・と不思議に感じられる方も多いことでしょう。この水無月の”無”という字は元々、「〜の」という意味があり、「水無月」=「水の月」と言えます。この時期はほぼ田植えも終わり、田んぼに水を張る必要があることから「水の月」→「水無月」と呼ばれるようになったということです。

本格的な雨のシーズンが到来するこの時期を梅雨と呼ぶようになったのは、中国で梅の実が黄色く色づき熟する頃の雨季を梅雨(めいゆ)と呼び、やがて日本に伝わったとされています。そして梅雨の最中には二十四節気のひとつ「夏至」があります。1年のうちで最も昼間の時間が長く、夜が最も短い日とされ、今年2020年の夏至の日は6月21日(日)になります。※年によっては20日であったり22日の年もあります。

この時期の食べ物に関する昔からの風習を各地で見てみると、関東地方は新小麦で焼き餅を作って神様にお供えする、大阪近郊ではタコを食べる(夏至から半夏生まで)、京都では水無月という和菓子を食べる等あります。関東地方などで焼き餅を食べるのは、小麦の収穫や田植えの後の農作業を労うという意味合いで始まったとされています。また大阪でタコを食べるのは、タコの8本の足のように稲が八方に根を張るようにと、収穫の秋へ向けて豊作の願いが込められているようです。京都の水無月というお菓子を食べるのは、1年の半分が過ぎたころ(6月30日)に、半年の罪や穢れを祓い残り半年の無病息災を祈願する神事「夏越祓(なごしのはらえ)」が行われ、ここで用いられるのが「水無月」で、白いウイロウに小豆をのせた三角形の和菓子です。

巷ではアフターコロナという言葉が聞かれるようになり、今後どのようにコロナウィルスと共存して社会生活を営んでいくか?という段階に入ってきました。マスク、人との距離を保つ、手指の消毒など個人ができることを怠りなく継続し、経済活動を再開させると同時に、ワクチン開発やウィルスの特性・詳細等が1日も早く解明されることを願ってやみません。