安心典礼 今月(1月)のお話

~皇室の葬儀について~

新しい年を迎えました。今年は天皇の退位に伴って「平成」から次の元号へ変わる年でもあります。何かと天皇家や皇族についてもメディアで取り上げられる機会も増えることと思われます。そこで今回のお話は一般市民の葬儀と比べて皇族の葬儀はどのようなものであるのかをテーマにしてみたいと思います。

皇族がお亡くなりになると、其々の宮邸に「殯宮(ひんきゅう)」が設置されてご遺体が安置されることになります。殯(もがり)とは、日本の古代に行われていた葬儀儀礼で、死者を本葬するまでに長期間、棺に遺体を仮安置して別れを惜しんで死者の霊魂を畏れながらも死者の最終的な「死」を確認する行為のことを言い、その棺を安置する場所を「殯宮」と呼びます。

天皇陛下はじめとする皇族方が弔問に訪れ、ご遺体を棺に納める「御舟入(おふないり)」が行われ、その後通夜が営まれます。一般向けの記帳台も設けられて多くの人々が弔問に訪れることもあります。

本葬にあたる「斂葬(れんそう)の儀」は、皇族(天皇・皇后を除く)専用の墓所である豊島岡墓地で営まれます。棺前に米や酒が供えられ、雅楽が演奏されるなどした後、基本的には同墓地内で火葬に付されます。皇族方やご友人らが参列されますが、しきたりにより天皇・皇后両陛下は参列せずに使者をお使わしになります。

※「斂葬の儀」とは、皇族の葬儀で一般の告別式にあたる「葬場の儀」と納骨にあたる「墓所の儀」 からなり、神道形式で行われます。この斂葬の儀は皇室の儀式であるのに対して、天皇の葬儀である「大喪の礼」は国の儀式とされます。

天皇陛下や皇族方が喪に服される期間は、旧皇室服喪令によって定められ、亡くなられた皇族との関係性によって違いがありますが、最長で150日とされています。

近年、経済的な理由や人間関係のあり方の移り変わり等を背景に、一般的に葬儀は簡略化が進みつつあるように思います。通夜を執り行わない告別式のみの葬儀、火葬のみの直葬など時代の変化とともに現れてきた葬儀のスタイルといえるでしょう。もちろん様々な事情や価値観があり、シンプルな葬儀を否定するものではありませんが、皇族の葬儀の在り方を改めて考えてみると、亡くなられた人を深く想い偲んで過ごす、という死者の「魂」に対して最も大切な向き合い方を示しているように感じられるのではないでしょうか。

弊社安心典礼は人生最後のセレモニーである葬儀を皆様のお立場に立って考え、心を込めて執り行わせていただきます。